概要
Arculesゲートウェイは、SNMP(Simple Network Management Protocol)v2 によるサードパーティ製のネットワーク監視ツールに対応しています。
この機能のオンとオフを切り替えるオプションは、Arculesウェブポータルのゲートウェイデバイスのドロワーの下部にあります
機能をオンにすると、ゲートウェイは、ユーザーがサードパーティ製のSNMP監視ツール(例:Zabbix)を使って収集できる一連の、あらかじめ定義されたゲートウェイのリソースOIDを公開する設定になります。
オフにすると、ゲートウェイは、それらのリソースOIDの公開を停止する設定になります。サードパーティ製のSNMP監視ツールが情報を取得しようとすると、要求がすべてタイムアウトになります。
ゲートウェイがSNMPエージェント設定を適用するのに最大5分かかる場合があります。
ゲートウェイが公開するOIDは以下の通りです。
laLoadInt (1.3.6.1.4.1.2021.10.1.5) - 1分、5分、15分のCPU負荷の平均値
dskTable (1.3.6.1.4.1.2021.9) - ルートパーティションに関連するディスク使用率
memory (1.3.6.1.4.1.2021.4) - RAM使用率
ifEntry (1.3.6.1.2.2.1) - ネットワークインタフェース情報
diskIOReads (1.3.6.1.4.1.2021.13.15.1.5) - このデバイスからの起動以降の読み取りアクセス数
diskIOWrites (1.3.6.1.4.1.2021.13.15.1.1.6) - このデバイスへの起動以降の書き込みアクセス数
lmSensors (1.3.6.1.4.1.2021.13.16) - 温度センサーとその値に関する情報
system (1.3.6.1.2.1.1) - ホストシステムに関する情報
prCount (1.3.6.1.4.1.2021.2.1.5) - ゲートウェイプロセスが実行中かどうかを示します(1 は「はい」、0 は「いいえ」を示します)
上記情報の収集に利用可能なサードパーティ製のツールは多数あります。たとえば snmpwalkツールを使用すると、上記の情報を素早く収集することができます。
snmpwalk -v2c -c arcules 192.168.1.203 laLoadInt
上記で、arculesは事前に定義されたコミュニティ文字列、また192.168.1.203はゲートウェイのIPアドレスです。1分、5分、15分のCPU負荷の平均値が返されます。
Zabbixとのインターフェース
Zabbixもまた、ゲートウェイのリソース情報を収集し、チャート形式で表示できるサードパーティ製のSNMP監視ツールです。
Zabbixに情報を収集させるホストを作成します
IPアドレスは、ゲートウェイのアドレスを設定します
DNS名とポートはデフォルトの設定のままにしておきます
SNMPのバージョンを「SNMPv2」にします
[マクロ]タブに切り替えて、SNMP_COMMUNITYのマクロ値を「arcules」に設定します
[項目]タブに切り替え、[項目を作成]ボタンをクリックして、監視対象とするOID項目を作成します
タイプ値として「SNMPエージェント」を選択します
あらかじめ設定されているホストインターフェイスを選択します
「SNMPOID」で監視するOIDを入力します
監視項目の作成後、Zabbixには[監視 -> 最新データ]タブにOIDのリアルタイムの値が表示されます。